努力するキリギリス

夕刊フジ「ジェネレーションギャップ研究所」連載中。コラムニスト/プロデューサー吉見鉄也のブログです。

「グローブ・ジャングル」:座・高円寺

観劇日:2014年4月6日

 

鴻上尚史が主催する「虚構の劇団」の第10回公演

旗揚げ公演(2008)の再演です

 

僕にとって

鴻上さんは僕が高校時代に影響を受けた人の一人です

初めて鴻上さんを知ったのは

ニッポン放送オールナイトニッポン金曜日第二部でした

オンエアーは27時~29時、毎週聞いてました

正直、内容の詳細は覚えていないのですが(笑)

番組の企画で

放送終了後、30時、つまり土曜日の朝6時から日比谷公園で「ジェンカ」を踊る

という企画がありまして、それに2回参加した記憶があります

放送を聞き終わって

始発で急いで日比谷公園に行って

もちろん一人で

そして未知のリスナーの皆さんとジェンカを踊って

そのあと学校に行く(もしかしたら春・夏・冬休み中だったかも……)

ネットの無いアナログの時代のラジオを介したオフ会

なんて素晴らしいのでしょう!!!

そこまで高校生の僕を突き動かしたのが鴻上さんだったのです

 

彼のセンスに憧れています

さりげないネガティブ

わざと信じてみる懐の深さ

素直なシニカル

絶妙な押し・引き感は僕の行動の基本傾向に組み込まれていると思います

 

閑話休題

そんな鴻上尚史の舞台

本作品はイギリスが舞台

今回は「バカッター」事件を導入部にあてて

些細なコミュニケーションの誤解が巻き起こす

笑える事件と、決して笑えない事件を描き出します

そこには、それぞれの理由で「死にたい」人たちが集まってきます

類は友を呼ぶ

死は死を呼ぶ

一人の死にきれない人(=幽霊)を軸に物語は進みます

 

ラストは優しいです

喧嘩するときは

面と向かってした方が良いです

それが壊滅的な結果をひきおこそうとも

やはり

タイマン勝負しなくちゃいけないな、と思いました