努力するキリギリス

夕刊フジ「ジェネレーションギャップ研究所」連載中。コラムニスト/プロデューサー吉見鉄也のブログです。

朝の渋谷で考えた

朝、渋谷109前

なんか渋谷じゃないみたいだった

が、しかし

9時からいつもの渋谷になっていた

 

それは「音」だ

9時からいつもの音がした

ビルの壁面のモニターから一気に溢れ出していた

 

そう思えば

東日本大震災後のタイミングで

新宿を歩いていて

なんか違和感を感じたことがあった

その原因は音だった

よくよく考えたら「ビックカメラ」の音が無かったのだ

そこは、まるで違った町だった

 

音が風景を支配する

一番顕著な例は

歌舞伎町の「一時間、800円」コールだろう

もう今はないのかな?

テレクラの宣伝

あれが聞こえると歌舞伎町を思い出す

町の音アイコンだ

 

騒音なのか?

どちらかと言えば騒音だろう

でも、町の音でもある、町の一部でもある

 

五月蠅いよりも静かな方が良い

まあ、どちらかと言えばそうだろう

でも、そう考えていくと

「子供の遊ぶ声」

「赤ちゃんの泣き声」

も騒音になっていく

子供の声は町の一部ではないのか?

 

ま、住宅街に「一時間、800円」が不要なことは確かだが