努力するキリギリス

夕刊フジ「ジェネレーションギャップ研究所」連載中。コラムニスト/プロデューサー吉見鉄也のブログです。

生きるとは負け続けること、 死ぬとはもう負けぬこと

生きるとは負け続けること、死ぬとはもう負けぬこと

 

いや~、グッとくる一文だったので

思わずタイトルにしてしまいました

こういう文章に出会うのは

きっと理由があるに違いない

なぜ、今なのか

いや、深いぜ

 

勝つために

生きることを放棄する行為が

美化されることも多々あるかもしれない

でもね

それじゃ、いけない

ってこと

負け続けるか…

重いね~

 

この文章は

森博嗣「スカル・ブレーカ」から

設定は江戸時代、武士の時代

一人の剣士、ゼンの成長譚です

 

悪意を持った集団に突如襲われた

そして仲間が殺された

その場でゼンは悩む

当方に非は無い

何も悪いことをしていないの殺された

ひどい、ひどすぎる

無駄死にだ

これは戦うべきか

が、今、戦えば

もっと死者が出るかも

結果的には、もっと被害が拡大するかも…

ゼンは負けることを選んだ

頭を下げた

敵は去っていった

 

その後に出てくるセリフだ

全てを勝ち負けに置き換えることが

正しいとは思わないけど

生きるって大変だけど大事だな、と思いましたとさ