努力するキリギリス

夕刊フジ「ジェネレーションギャップ研究所」連載中。コラムニスト/プロデューサー吉見鉄也のブログです。

普通の会社で考えると

普通の会社ならば

 

社内評価がそれほど高くないプロジェクトが立ち上がった

プロジェクトの現場メンバーは6人だった

そのプロジェクトの責任者をやりたい!と一人の社員が手を挙げた

その人がプロジェクトリーダーとなってからプロジェクトは軌道にのった

初期段階でプロジェクトメンバーの一人が諸事情により退社した

プロジェクトは年を追うごとに拡大した

プロジェクトリーダーも社内で力を持ち始め、他のプロジェクトにも参加するようになった

 

よくある話ですよね

で、続きですが

 

この会社はオーナー企業で、役員は血縁が主流であった

この社員のこれ以上の権力拡大を快く思わない血縁の役員がいた

役員たちはこの社員を事実上更迭した

 

ここは想像の範囲ではありますが

オーナー企業で中小企業の場合

無くはないことかと…

逆に、オーナー一族を排除する方が多いかもしれませんね

そして

 

この会社は、プロジェクトリーダー退社と共に、このプロジェクト、プロジェクトメンバーも一緒に、外に送り出すことを検討した

しかし、このプランはボツになった

 

通常の企業で

一社員の同行の応じて

会社の軸となるプロジェクトまで外に出すことは無いですよね

人とプロジェクトは切り離して考えるべきだから

でも

更迭ではなく

円満退社で、子会社、関連会社として独立させることは

ビジネス的には成立するでしょう

で、それからですが

 

プロジェクトリーダーと一緒に退社を希望するメンバーが出てきた

会社と他メンバーの説得により、プロジェクト存続を重視し、退社は取りやめになった

 

会社としては

プロジェクトの維持に全力を尽くすのは

当然かと思います

ただ、どうにもならない時は

上司に着いていくメンバーは仕方ないと諦めて

メンバー数は減ってしまったものの

プロジェクトを継続、拡大させていくように努力するでしょう

 

プロジェクトの継続は決まったものの、一部メンバーのモチベーションは下がった

新しいプロジェクトリーダーでも立て直しは不可能と、会社は判断した

会社としてプロジェクトの凍結が決定された

しかし、それでは納得しないメンバーがいた

協議の結果、プロジェクトは凍結では無く、終了となった

 

凍結も終了も

事実としては一緒かもしれませんが

社内外、いや、主に社内への影響を考えて

言葉を選ぶことはよくあることです

で、この後は

 

プロジェクトメンバーには会社から別のプロジェクトが与えられた

それを遂行するメンバーもいた

それでは満足できず、退社するメンバーもいた

 

ということでしょう

ま、そんなに珍しい話でもないのですが…